『 父の旅立ち 』
大腸癌手術後ストーマになり、退院の日に足立区の住民となって1年4ヶ月だった。母の子守歌を聴きながら父は旅立った。
退院直後は車椅子だった父。高齢者は手術が成功しても長い入院生活で気力、体力、筋力を失い立てなくなる。絶対に寝たきりにはさせないと心に決め、父のトレーニング・プログラムを作成した。
どんな病気でも大きな原因は3つ。
【1、運動:便利なものが溢れ身体を動かす動作が足りない!】
まず、ウォーキング・マシーンを購入。最近は小型で場所を取らないタイプが様々出ている。
バーが付いているタイプを選ぶ。バーを掴めば本人も安心して立つ事が出来る。何とかマシーンまで介助し、立つことが出来たら。トレーニングスタート!
①足首と第二の心臓ふくらはぎのストレッチ
・始めはこれだけしか出来ないのでゆっくり。
・片足を少し後ろに下げ足の裏側をストレッチ。足を入れ替えて。
・慣れてきたら少しづつ後ろ足の幅を広げる。
②膝の曲げ伸ばし
・バーにつかまりながら静かにしゃがみ、立ち上がる。
・始めは立ちくらみがあり、中々踏ん張れない。
・無理せず少しづつ回数を増やす。
③歩く
・バーをしっかり掴み電源を入れ、一番ゆっくりからスタート。
・始めは3分を目標に。次は5分。
・5分がクリア出来たら10分、15分と増やしていく。
・TVを見ながら、音楽を聴きながら、話しながらなど楽しく行う。
④散歩
・車椅子なしで家の周りをゆっくり歩く。始めは杖を使いながら。
・外の空気を吸いながら自分の足で歩く素晴らしさを確認。
・筋力がついてきたら杖を持たずに。散歩の距離を増やす。
・○○公園まで。○○神社まで。など目標を決め、景色を楽しむ。
・ゴール場所付近に座れるベンチなどがある所を選ぶ。
・到着したら必ず水分補給をして休憩。
・距離が伸びてきても始めは帰りだけバスや車を使い、自信を失わない様に。
【2、食事:身体の細胞は総て自分が食べたもので作られている!】
食べることは一番大切なプログラム。食事療法。
①水を飲む
・1日1.5L目標に常温のミネラルウォーターをちょこちょこ飲む。
・甘いジュース。お茶やコーヒーを控えて。
②野菜ジュース
・毎朝ジューサーで野菜とフルーツをたっぷり入れて作る。
・一日で全部消費するのを目標に。
③あしたば
・大量に栄養素をとるためサプリを注文。錠剤と粉末がある。
・錠剤を飲むのがきつい場合は、粉末を食事などに混ぜる。
④ヨーグルト
・無糖ヨーグルトにきな粉とあしたばの粉末、黒砂糖をかける。
・食べやすく栄養価も最高。
退院直後は痩せて食も細く、野菜ジュースだけしか食べられなかった。体力が戻って来たら、炭水化物よりタンパク質をしっかりとる様に。
【3、ストレス:現代社会はストレスを感じずに生活するのは難しい!】
年金生活で母と二人の毎日にストレスは無いが、変化もなく笑うことがなくなったと心配していた。加齢による免疫力の低下。
①抗がん剤を断る
・元気な細胞まで死滅させて体力を奪う延命治療。
・高齢者にはかなりきつい治療となる。
②免疫療法(丸山ワクチン)
・生活の質を優先し自然な身体の治癒に委ねる。
・ワクチンを日医大で購入。
・自分で打つか、主治医に一日おきに打ってもらう。
この生活を始めて2ヶ月後には完全に父は元の生活に戻れた。喜びもつかの間、再発。しかし生活の質を落とすことなく、救急搬送されたその日まで。ヘルパーさんも必要とせず、ストーマの処理、ワクチン接種、など自分の事を総てやれていた父に、入院先の先生も驚いていた。
最期は自宅でと判断。
なんと、病院ではほぼ寝たきりだった父が退院3日後に食卓に座りたいと言い介護べッドから起き上がった。家族で何とか食卓に座らせた。最期に父の威厳を見せてくれた。最期まで痛みや苦しみなどもなく、頭もしっかりして会話もできた。
退院して7日、自宅に戻りちょうど一週間だった。
主治医の先生も父の闘病生活を振り返り、とてもおだやかで良い時間を過ごされたね。とおっしゃっていた。
私も出来る事は総てやりきった。
ただひとつ悔いがあるとすれば、癌と診断された直後にワクチンと食事療法をスタートしていたら再発はなかったのか?!との疑問が残るが、こればかりは解らない。
最期の日まで、沢山の事を身をもって教えてくれた自慢の父。
「ありがとう!お父さん!」
あれから3ヶ月。現在はひとりになり認知症が進み、ついさっきの事も何も覚えていない母と大変な日々を送っている。認知症に効果があるプログラムとは何か?!
それはまた次回!
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